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【鬼子母神堂の楽しみ方】ご利益と手創り市、見どころ

お子さんを授かりたい方やお子さんがもうすぐ生まれそうな方、生まれた子供の健康を願う方など、子供のことを願うとき、できればよりご利益のあるスポットに行きたいと思いますよね。東京都内にはそんなパワースポットが実はいくつもあることを知っていますか?

今回は、その中でも特にご利益があると言われている鬼子母神堂の魅力をお伝えしたいと思います。東京都豊島区にあるこのお堂は子授けや安産だけでなく子守りのご利益もあるパワースポットです。

記事内では、ご利益だけでなくその歴史や境内のパワースポット、カップルや家族と楽しめるイベントやスポットの紹介もしています。最後まで、ゆっくりご覧下さい。

鬼子母神堂の基本情報

鬼子母神堂とは

鬼子母神堂は法明寺の飛地境内にあるお堂です。飛地境内とは行政区画が大部分を占める土地と連続していない区画に囲まれている社殿に使われる言葉だそうです。

元々は、1578年(天正6年)の安土桃山時代に「稲荷の森」と呼ばれていた場所に村の人々がお堂を建てたことから始まります。本殿は1664年(寛文4年)の江戸時代に建立され、その後も拡張し現在の規模になりました。ちなみに、江戸時代には入谷鬼子母神真源寺と中山法華経寺とともに、江戸三大鬼子母神として厚い信仰を集めていたそうです。

1960年(昭和35年)には東京都の有形文化に指定され、一度は江戸時代の姿に復元する大修理が行われました。2016年(平成28年)には江戸時代の貴重な歴史を残していることから、建物が国の重要文化財に指定されています。

御尊像の鬼子母神像は1561年(永禄4年)の室町時代に山村丹右衛門という柳下若挟守の家臣により掘りだされました。その後、東陽坊(後に大行院と改称し法明寺と合併)という寺に納められたそうです。

鬼子母神堂のご利益

鬼子母神堂は子授け・安産・子守りのご利益があります。鬼子母神は、インド発祥の神様です。1,000人の子供を産みながら、その滋養として人の子供を食べる夜叉女と呼ばれる鬼でした。このことに困り果てた人々がお釈迦様に訴えたところ、夜叉女の子供を1人隠してしまいました。結果、子を失う悲しみと命の尊さを知り改心をしたことで、安産や子育てを司る神になったそうです。

ちなみに、鬼子母神は左手に子供、右手にザクロを持った姿が一般的です。しかし本来は「吉祥果」と呼ばれる魔を払う果実と言われています。ではなぜザクロになったのか?実はインドから中国へ経典が伝わった際に、果実の種類がわからなかったため、「豊穣と子宝の象徴」であるザクロを代わりにしたそうです。そのため、日本で鬼子母神を祭るお寺では、ザクロの木が植えられていることが多いとか。

鬼子母神堂へのアクセス・駐車場・最寄り駅

    電話番号:03-3982-8347
    住所:東京都豊島区雑司が谷3-15-20
    アクセス:都電荒川線「鬼子母神前駅」より徒歩2分
         東京メトロ副都心線「雑司ヶ谷駅」より徒歩5分
         JR山手線「池袋」・「目白駅」より徒歩15分
    駐車場:ナシ

鬼子母神堂の魅力と楽しみ方

お守り・御朱印・ご祈祷

鬼子母神堂では各種お守りや御朱印を取り扱っています。安産祈願のお守りは白色や朱色の他に、桐箱に入ったものもあります。

また、御朱印をいただくこともできます。御朱印に記されている「鬼」は上の点がない字となっており、正式な鬼子母神堂の表記も同様に点がない字となっています。このお堂は日蓮宗のため御首題をいただくこともできます。興味がある方は、両方いただいてみてはいかがでしょうか。

さらに、このお堂では安産祈願のご祈祷を行うことができます。ご祈祷は1組ずつとなっており、事前の予約が必要となります。また、腹帯を持参すれば一緒に祈祷してもらえるので、是非持参してみてください。注意点として、戌の日に限らず随時受付をしていますが、土日は混雑するため早めの予約をお勧めします。

このお堂ではかわいいザクロの絵が描かれた特徴的な絵馬があります。安産祈願の願いを込めて多くの方が奉納されているのが見受けられます。この絵馬は持ち帰り寝室の北側に飾ってもご利益があるそうです。

手創り市

次に紹介するのは「手創り市」。毎月1度「鬼子母神堂」と目黒区にある「大鳥神社」で同時に開催されます。関東では有名な手創り市で、毎回多くの出店者が集まり、たくさんのお客さんで賑わうそうです。

鬼子母神堂だけでも約150店舗ほど出店し、ジャンルも食品や雑貨、家具まで多岐にわたるため、お店を巡るだけでも面白いでしょう。作者自らが出店することを原則としているため、実際に作品を創った作家さんと、会話などのコミュニケーションをしながら購入することができます。

直接対面できるので安心して買い物を楽しむことができるのも手創り市の良いところでしょう。その他にも消しゴムはんこなどワークショップも開催しているのでお子さんや友達と思い出作りに参加してみてはいかがでしょう。

また、今後出店したいと考えている方もいらっしゃるでしょう。その方は申込用紙を公式ホームページよりダウンロードし、必要事項を記載後に郵送または市の当日に持参することで翌月の市に出店することができます。

開催のスケジュールに関しては、第3日曜日を基本とお寺の都合によって変動するため、詳しくは公式ホームページを参照してください。11月については「大鳥神社」が酉の市のため、鬼子母神堂のみの開催となりますのでご注意ください。

手創り市の情報

    公式ホームページ:手創り市 雑司が谷
    開催場所:鬼子母神堂(東京都豊島区雑司ヶ谷3-15-20)
         大鳥神社(東京都目黒区下目黒3-1)
    開催時間:9:00~16:00(雨による中止あり)

おせん団子

次に紹介するのは「おせん団子」。鬼子母神堂の境内にある大黒堂で販売している団子になります。毎日食べられるわけではなく、土日と縁日のみ販売している団子です。名前の由来は祭っている鬼子母神に1,000人の子供がいたことにあやかり、子孫繁栄の願いを込めて名付けられたそうです。

江戸時代には参詣に訪れた人々の休憩やお土産として親しまれました。しかしながら、1度は時代とともに消えてしまったそうです。その後、団子の復活を望む声を受け、老舗の団子屋である株式会社羽二重団子の社長により復活しました。

大黒屋では生醤油の焼き団子と餡団子のセット(540円)を味わうことができます。店内には店名の由来となった大黒様が祭られており、打ち出の小槌を振ることができます。夏目漱石や正岡子規、司馬遼太郎の作品にも登場する名物団子、是非一度味わってみてはいかがでしょう。

大黒堂のお店情報

    電話番号:03-3982-8347
    住所:東京都豊島区雑司が谷3-15-20 鬼子母神堂境内
    営業時間:11:00~(なくなり次第終了)
    営業日:毎週土日・縁日(8日・18日・28日)

日本で一番古い駄菓子屋さん「上川口屋」

次に紹介するのは「上川口屋」。このお店は鬼子母神道の境内にある駄菓子屋さんです。その歴史は古く、なんと江戸時代から続いている日本で一番古い駄菓子屋さんになります。境内に入ってすぐの樹齢700年を超える大銀杏の木、この隣にある味わい深い建物が「上川口屋」です。

創業は今から238年前までさかのぼり、現在の店主は13代目に当たります。なんと教科書に登場する「天明の大飢饉」より前から存在しているまさに歴史の生き証人そのもののお店です。創業当時は高級品であった飴の販売をしていたそうですが、現在は駄菓子屋さんとして老若男女関わらず、大人気のお店となっています。

このお店、もしかしたら見たことあると思う人もいると思います。実はスタジオジブリの映画「おもひでぽろぽろ」に登場する駄菓子屋のモデルになったそうです。

店内には様々な種類の駄菓子が並び、見ているだけで大人も子供もワクワクしてしまうこと間違いなし。昔ながらの駄菓子屋のため、商品には値札が一切ついていません。会計はもちろん手計算で、店主がピタリと計算してくれます。

今やコンビニやスーパーで手軽にお菓子が買える時代です。しかしながら、人情味あるやりとりができる駄菓子屋でしか味わえない、貴重な体験もあると思います。懐かしさや新鮮さを求めて是非一度訪れてみてはいかがでしょう。

上川口屋のお店情報

    住所:東京都豊島区雑司が谷3-15-20 鬼子母神堂境内
    営業時間:10:00~17:00
    定休日:雨・雪・台風の日(臨時休業あり)

鬼子母神石像

次に紹介するのは「鬼子母神石像」。境内にひっそりとたたずんでいる石像です。石像の姿は改心後の姿で、柔和な表情が訪れる参詣客に癒しを与えてくれます。周りの供えられた花が像に彩りを添えています。

武芳稲荷堂

次に紹介するのは「武芳稲荷堂」。鬼子母神堂の境内にある稲荷神社になります。本堂である鬼子母神堂が建立されるより前から鎮座していた土地神様です。この土地神様がいらっしゃることから、かつてこの地は「稲荷の森」と呼ばれていたそうです。現在では、本堂の手前左側に鎮座しており、連なる鳥居が目を引く神社となっています。

祭られているのは、倉稲魂命(うかのみたまのみこと)です。ご利益は五穀豊穣や商売繁盛であり、遙か昔より、地域の人々の信仰を集めています。また、現在でも金運のパワースポットとして人気の場所です。

子授け銀杏

次に紹介するのは「子授け銀杏」。境内にあるこの銀杏は樹齢700年を超える木で、都の天然記念物に指定されています。木の高さは約33m、幹回りは約11mと都内でも最大級の銀杏になります。

鬼子母神を信仰する人々からは、昔より女性に子授けや安産の御利益とともに、生まれた子を守るご利益を授けてくれると伝えられています。昔はそのご利益のために木に抱きつく人もいたため、しめ縄を張るようになったそうです。

ご利益だけでなく、紅葉の時期には見応えがある景色を楽しむことができます。是非一度訪れてみてはいかがでしょう。

北辰妙見大菩薩

次に紹介するのは「北辰妙見大菩薩」。鬼子母神堂のちょうど真裏にある妙見堂です。鬼子母神堂にも見劣りしないほどの、立派な造りとなっております。このお堂は鬼子母神堂の大改修の際に発見された棟札より、1788年(天明8年)に建立されたことがわかっています。

祭られているのは「北辰妙見大菩薩」、一般には「妙見さん」の愛称で親しまれています。星空を見たとき、北の空には1年を通して同じ位置から動かない、北極星とよばれる星があります。その星を神格化したものが「北辰妙見大菩薩」です。このお堂の御尊像は亀に乗った天女像で、ご利益として海上安全や長寿延命をはじめとした除災招福、その他に眼病平癒があると言われています。

鬼子母神堂まとめ

いかがでしたでしょうか。今回の記事では子授けや安産だけでなく、子守りのご利益もある鬼子母神堂についてまとめてみました。ご利益はもちろんのこと、都内にありながら都会の騒がしさとはかけ離れた、ゆったりとした時間を楽しむことができるスポットでもあります。また、昔懐かしい駄菓子屋や毎月行われる手創り市など、カップルや家族で楽しめる場所にもなっています。

子供を授かるところから子供を育てていく過程までずっと見守り続けてくれる憩いの場所といえるでしょう。皆さんも是非一度訪れてみてはいかがでしょう。