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皇居の観光の見どころとおすすめガイドツアー

皇居はかつての江戸城であり、多くの歴史的遺構を残している魅力的な観光スポットでもあります。皇居東御苑や吹上御苑、北の丸公園、皇居外苑など、歴史的名所と自然が融合された魅力的な場所で、国内外の多くの方が毎年訪れています。

本記事では、皇居の基礎知識と観光の見どころ、おすすめツアーについてご紹介していきます。皇居観光を検討中の方は、本記事を是非参考にしてください。

皇居の基礎知識

現在の皇居は、かつての徳川15代の時代には江戸城として日本の中枢を担ってきた場所でありました。明治元年に明治天皇が京都御所から江戸城に移り住んでから、現在に至るまで、天皇のお住まいである皇居として活用されることになりました。

皇居エリアは主に、下記の4つのエリアに分けることができます。

皇居の4つのエリア

  • 皇居東御苑
  • 吹上御苑
  • 北の丸公園
  • 皇居外苑

皇居観光を楽しむためには、この4つのエリアの特徴と見どころを抑えておくことが大切になります。各エリアについて具体的に見ていきましょう。

皇居東御苑

皇居東御苑は、かつての江戸城の本丸、二の丸、三の丸の一部を改修したエリアです。江戸城時代の城跡や歴史を感じることのできる魅力的なスポットが多く存在し、御苑内では四季それぞれの季節の花が咲き誇ります。

一般参賀も可能となっており、休日のデートスポットにもおすすめとなっています。入場料も無料のため気軽に参賀することができますが、下記の日程はおやすみとなっておりますので注意しましょう。

  • 月曜日、金曜日
  • 12月28日〜1月3日
  • 行事の実施日

また、公開時間は季節によって異なり、公開開始は午前9時で統一となっておりますが、季節によって16時から17時頃までの範囲で違いがありますので、夕方頃に訪れる際には閉園時間に注意すると良いでしょう。

皇居東御苑の入園票のもらい方

皇居東御苑の出入り口は、下記の三つが用意されています。

  • 大手門
  • 北桔橋門
  • 平川門

各入口に受付窓口がありますので、そこで入園票をもらうことになります。入園票は園を出る際に返却が必要なものになりますので、もらった後も失くさないように注意しましょう。

大手門

大手門は大手町から徒歩10分程度の距離にある出入り口です。かつての江戸城の正門にあたり、1620年に伊達政宗によって建造されたものになります。

戦時にはこの大手門も戦災に遭い、旧大手門も焼失しましたが、当時の櫓の装飾であったしゃちほこが残っており、現在の大手門を通り抜けたすぐ右手に展示されています。

大手門は出入り口でありながら、歴史を感じることのできる貴重な観光スポットでもありますので、是非味わいながら入場してください。

北桔橋門

北桔橋門(きたはねばしもん)は竹芝駅から近い出入り口です。かつての江戸城の時代には、北の本丸多くから近い城門となっており、重要地点と外部を結ぶ場所であったことから、他の城門と比較して、濠が最も深く石垣が堅固に積み上げられた守備の堅い場所でありました。

名前の通り、橋は跳ね上がるような構造となっており、人々の行き来を操作したり、危険が及んだ時には秘密裏に逃げることができるようになっておりました。

平川門

平川門の名前は、江戸時代の平川門周辺にあった上平川村と下平川村の名前に由来しています。

皇居では唯一木橋が残っている出入り口となっており、寛永や慶長時代に建造された擬宝珠を見ることができます。木橋から見ることができる石垣は石狭間と呼び、これは築城の名人と謳われた戦国時代の武将、藤堂高虎が建造したものです。

また、平川門は通常の通用口としても活用されていましたが、不浄門として罪人や遺体の出入り口としても使われておりました。四十七士で有名な赤穂浪士の事件も、江戸城内で事件を起こした浅野内匠頭は、この平川門から現在の新橋4丁目付近にあった田村邸へ移され、切腹をされたとなっております。

平川門も歴史を感じることのできる建造物となっておりますので、出入りの際には是非一度ご覧になってください。

富士見櫓

富士見櫓は江戸城の遺構として残る唯一の三重櫓です。構造はとても美しく、どの角度から見ても正面から見ているかのように映ることから、「八方正面の櫓」としても有名です。

1657年の明暦の大火では一度消失してしまいますが、二年後の1659年には再建。関東大震災の際にも揺るぎなく、現在まで歴史を伝えてくれる遺構として残っています。

天守台

天守台は江戸城の天守閣があった場所で、現在は江戸城の基礎となっていた石垣台のみが残されています。天守台は、大河ドラマでも有名になった、黒田官兵衛の子供である黒田長政が築城を担当し、当時は高さ51mの日本で最も高い天守閣となっておりました。

現在は石垣の上にまで登ることができるようになっており、歴史に思いを馳せながら過ごすことができる観光名所となっています。

桃華楽堂

桃華楽堂は昭和天皇の皇后様である香淳皇后様の還暦を記念して建造された音楽ホールです。音楽が大好きであらせられた皇后様の誕生月が3月であったことから、桃の節句を由来として「桃華」と名付けられました。

屋根は花弁のような形をとっており、外壁には羽ばたく鳥の図柄が描かれております。200名程を収容することができるホールで、現在も演奏会が開かれています。

大奥跡

大奥跡は江戸城時代に正妻から妾、女中まで、多くの女性が住んでいた場所です。江戸時代の最盛期には3,000人近い女性が住んでいたとされ、往時の華やかな空間に思いを馳せることができます。

現在は広々とした綺麗な芝生のエリアとなっており、建造物等は建っておりません。大奥後近くには、トイレのある休憩所がありますので、そちらで休憩をとると良いでしょう。

梅林坂

梅林坂は都内屈指の梅の名所でも有名で、坂の両側に50本を超える梅の木が植えられております。平川門から近く、1月から3月初旬にかけて最盛期となりますので、竹橋駅にこの季節に訪れた際には、こちらまで足を伸ばしてみてはいかがでしょうか?

バラ園・ツバキ園・桜の島

皇居東御苑では、季節の花々を見ることもできます。30種類以上の桜が咲き乱れる「桜の島」や、15種類以上のバラを楽しめる「バラ園」など、訪れた季節にシーズンの花を観賞することができます。

吹上御苑

吹上御苑は皇居の西側のエリア、半蔵門側にある庭園です。天皇・皇后様がお住まいになられている吹上御所や、戦時中に防空施設として使われていた御文庫などがあります。

江戸時代には御三家であった尾張徳川家、紀伊徳川家、水戸徳川家の大名屋敷もありましたが、現在は当時の日本庭園の景観も残しつつ、当時の江戸時代に植林された樹木が自然のままに生い茂る自然地帯となっています。人の手では整備されていないため、自然観察会が開催される程鬱蒼と生い茂る自然があります。

毎年5月と11月に吹上御苑内での自然観察会が開催されておりますので、機会があれば是非参加してみてください。

北の丸公園

北の丸公園は昭和30年代の後半に造成された森林公園で、美しい自然と広々とした芝生、池や樹木の自然溢れた名所です。1969年に昭和天皇の還暦を記念して整備され、一般公開が始まりました。日本武道館や科学技術館、工芸館、国立公文書館、国立近代美術館もこの北の丸公園内にあります。

桜の名所としても有名な場所で、春にはお花見を目的に大勢の人で賑わいを見せます。

皇居外苑

皇居は濠で囲まれており、この周囲を指して皇居外苑と呼びます。道幅も広く綺麗に整備されているため、皇居周辺では毎朝ランナー達が集まりランニングや散歩を楽しんでいます。

二重橋

皇居前広場から正門、皇居内へ向かう濠には二つの橋「正門石橋」と「正門鉄橋」がかけられております。二つの橋を総称して二重橋という人もおりますが、正確には「正門鉄橋」が二重構造の頑丈な作りをしていることから二重橋と呼ばれています。

桜田門

桜田門は歴史上有名な変事である「桜田門外の変」が起こった場所でもあります。桜田門は江戸時代の遺構でもあり、この場所は特に歴史を身近に感じることのできる見どころのある場所です。

和田倉噴水公園

「和田倉噴水公園」は平成7年に完成した水と緑が融合した素敵な公園です。園内の大噴水は昭和36年に今上天皇のご結婚記念に創建されたものとなっており、この噴水を中心に、平成5年の徳仁親王と雅子妃殿下のご結婚を記念して現在の公園の形に整備されました。

園内には滝やせせらぎ、球体噴水モニュメント、大噴水など、水と緑の美しい空間が広がっており、多くの人に愛されている場所となっています。

訪日外国人に人気の皇居ツアー

皇居は一般参賀で個人でも手続きを踏めば自由に参加することもできますが、ガイドさんのいるツアーに参加することで、より皇居の歴史に触れながら観光を楽しむことができます。

皇居東御苑ツアー:菊葉文化協会

皇居東御苑は皇居への一般参賀をする際に最も人気のあるスポットです。魅力的な歴史を感じることのできる歴史的遺構と、美しい花々を楽しめる自然が融合しているスポットが園内に多くあります。

皇居東御苑においては、公益財団法人「菊葉文化協会」がボランディアガイドを行っており、毎週水曜日と土曜日に、10:30、13:20の二回に分けてガイドツアーを開催しております。

ガイドツアーへ参加するにあたっては、予約は必要なく、また料金もかかりません。所要時間は90分ほどになりますので、初めて皇居東御苑を観光する方は是非ツアーに参加して見てください。

吹上御苑ツアー

吹上御苑は自然観察会も開催されますが、宮内庁のホームページから一般参観に参加することができます。1団体50名まで予約することができますので、団体旅行でも利用することができます。

店員は当日受付が各回300人、事前予約が各回200人となっており、本人確認証が必ず必要になります。できれば事前予約をした方が安心して一般参観に参加することができるでしょう。

詳細については、下記の宮内庁ホームページでご確認してください。
吹上御苑一般参観

まとめ

皇居には歴史を身近に感じることのできる観光名所と、緑や水を感じることのできる自然の名所があり、多くの観光客に人気のスポットです。皇居を訪れる際には、その見所を把握しておくことで、より楽しく観光をすることができます。また、初めて皇居を訪れる際には、ツアーに参加をしてガイドさんの話を聞くのもおすすめです。本記事を参考に、是非皇居観光を楽しんでください。