Home / 観光・レジャー / 東京 観光・レジャー / 浄土宗大本山「増上寺」の魅力と見どころ、年中行事

浄土宗大本山「増上寺」の魅力と見どころ、年中行事

東京都港区にある、東京タワーから使い場所にある浄土宗の仏教寺院『増上寺』は、日本の歴史を語るうえでは欠かせない人物のひとり「徳川家康」にゆかりのあるお寺です。

日本の歴史や文化を感じることができることから、外国人観光客はもちろん、「歴史好き」や「寺好き」な方々を中心に、東京で人気の観光スポットのひとつとなっています。

本記事では歴史深い『増上寺』の魅力や見どころ、季節によって異なる四季折々な行事についてご紹介していきます。

増上寺の魅力と基本情報

増上寺の周辺には、歴史を感じられる古墳や寺院などが多く点在し、増上寺のすぐ側にはにはなんと言っても東京の名所のひとつである「東京タワー」ど、数多くの観光スポットがあります。

そのため、東京観光のコースに組み込まれるほど人気の観光スポットの増上寺ですが、歴史上の様々な縁から現在は「パワースポット」としても人気が高く年間約100万人もの参拝者が訪れているほどです。

浄土宗大本山「増上寺」とは

東京都港区、東京都シンボルのひとつ東京タワーのふもとに膨大な敷地面積を持つ浄土宗の仏教寺院「増上寺」

創立約600年もの歴史を持つ「増上寺」は、日本の歴史を語る上で絶対に欠かせないあの人物「徳川家康公」との縁があることで有名なお寺です。

日本の歴史や文化に触れることが出来るということで、東京観光のコースにも組み込まれるほどの人気スポットですが、観光目的だけではなく、広大な敷地内はちょっとお散歩にも丁度よく、春には桜の名所として人気が高くおすすめです。

増上寺の歴史

増上寺は室町時代、明徳4年に「浄土宗第八祖酉誉聖聰」によって、現在の千代田区に開かれたと伝えられているそうです。室町時代から戦国時代にかけて、増上寺は東日本の主要部として栄えていきました。

安土桃山時代にには、東日本を「徳川家康」が統一するようになると、増上寺は徳川家の仏事を営む寺として選ばれました。その理由として、家康公が当時の住職の力を深く信頼し頼っていたためと伝えられています。

慶長三年に現在の東京都港区の地に移転したとされ、その後は家康公の強いサポートもあり、物凄い勢いで盛んに栄えていきました。

江戸時代になると、徳川家御用達の寺として増上寺はさらに栄えていきついに浄土宗を統一する「総録所」として、浄土宗の最高峰へと上りつめたのです。

しかし、明治時代には二度の火災に苛まれ大殿の他にも殿堂などが燃失してしまいました。大正時代には復興し再建するも、昭和20年に戦時中の空襲にて再び焼失してしまうのです。

昭和46年にから4年の歳月をかけ新大殿を再建し、平成元年に開山堂も復興し、平成21年と平成22年に立て続けて建造物を新設し、今もなお歴史を刻みつづているのです。

増上寺のアクセス・駐車場

増上寺には専用駐車スペースが用意されていないため、車で訪れる際は近隣のコインパーキングを利用しましょう。

電車でのアクセスの方法

  • JR線・東京モノレール 浜松町駅から徒歩10分
  • 都営地下鉄三田線 御成門駅から徒歩3分、芝公園から徒歩3分
  • 都営地下鉄浅草線・大江戸線 大門駅から徒歩5分
  • 都営地下鉄浅草線 大門駅から徒歩5分
  • 都営地下鉄大江戸線 赤羽橋駅から徒歩7分
  • 東京メトロ日比谷線 神谷町駅から徒歩10分

増上寺の観光の見どころ

増上寺は広大な敷地内に様々な観光名所が点在としているのが特徴的です。

「歴史好きじゃなくても楽しめる!」
「増上寺をより一層楽しめる!」

増上寺が東京観光スポットとして多くの世代に支持され続けるその魅力や見どころ、絶対に見逃せないポイントについてご紹介していきます。

徳川将軍家墓所

徳川将軍家墓所(旧徳川家霊廟)は、昭和20年の空襲によって一度焼失してしまいますが、昭和33年に文化財保護委員会によって徳川家霊廟の発掘が行われます。当時、土蔵されていた遺体を発掘した文化財保護委員会は精密検査を行ったあとに火葬され、現在の徳川将軍家墓所に再度埋葬されました。

徳川将軍家墓所に埋葬されている徳川家将軍

  • 第二代目将軍 徳川秀忠
  • 第五代目将軍の弟 徳川綱重
  • 第六代目将軍 徳川家宣
  • 第七代目将軍 徳川家継
  • 第九代目将軍 徳川家重
  • 第十二代目将軍 徳川家慶
  • 第十四代目将軍 徳川家茂

その他にも、将軍の側室をはじめとした将軍の女子などを含む計38名が徳川将軍家墓所に眠っているとされています。

拝観受付時間:10:00~16:00(最終入場15:45)
受付:徳川霊廟前 チケット札所
拝観冥加料:大人500円(高校生以下無料)
定休日:毎週火曜日(祝日の場合、通常通り公開、拝観可)は、定休日

黒本尊

黒本尊とは増上寺の秘宝でもある「阿弥陀如来像」です。

戦国時代に徳川家康公が戦場に出陣する際に、勝利の志願を行っていたとされており、様々な危機から逃れられ勝利を収める事が出来たには「黒本尊」の力があってことのものだったと伝えられています。

徳川幕府が幕を閉じたあとも徳川家を天下統一まで導いた「勝運の神」として、現代まで長きに渡り多くの人々から崇拝されてきました。

増上寺では普段は黒本尊は公開されていませんが「1月・5月・9月の各15日」の年に3回だけ、公開され法要を受かることが出来ます。

日時:1月、5月、9月の各15日、13:00 ご法話、14:00 祈願会
お札:[小札]5000円 [大札]100000円 [特札]20000円 [黒特別札]100000円
お願事: 勝運・家内安全・交通安全・商売繁盛・社業繁栄・厄除け・安産祈願学業成就・試験合格・病気平癒・無事成長・身体健全・心願成就

三解脱門

増上寺の中でも印象的な、赤く大きな門「三解脱門」別名、三門とも呼ばれています。

東日本最大級を誇る三解脱門は、国内でも有数の歴史ある建造物で東京都内で最も古い建造物として「国指定文化財」にも指定されるほどです。

三解脱門と呼ばれる由来としては、3つの異なる門「むさぼり・いかり・おろかさ」を連ねて、ひとつの門として成り立っているからだそうです。

その2階部分には、「釈迦三尊像」と「十六羅漢像」が設置されて居ますが普段は非公開のため拝見することは出来ません。

大殿(本堂)

「大殿」は増上寺の中で一番のメインとされる「本堂」のことです。

東京タワーをバックにし吹き抜ける爽快な青空のもとに、堂々と構える木造の大きく立派な「大殿」は、徳川家の支援のもと建設されたと言われています。しかし、明治時代には二度の大火災に苛まれ復興するも、その後昭和には空襲によって再び焼失してしまいます。

終戦後、昭和46年に4年の歳月と膨大な建設費を費やして、現在の「新大殿」を新たに再建したのです。

大殿までの階段は25段あり、魂が成仏する際に極楽浄土から阿弥陀如来と一緒に迎えに来る25人の「二十五菩薩」をあらわしているそうです。

お休み処「芝緑」

芝増上寺の境内 にある 「お休み処 芝縁」は、寺院内の四季を感じながら蕎麦やうどんを味わうことができます。

特に人気なのが「わらび餅」純和風なシチュエーションに、お茶を飲みながら頂くわらび餅は、また一味違った味わいです。

住所:東京都港区芝公園4-7-35 増上寺内境内
営業時間:[月~金] 11:00~16:00
定休日:火曜・雨の日
電話番号:03-5473-7087

増上寺宝物展示室

「増上寺宝物展示室」とは、家康公によって徳川将軍家の菩提寺と定められ発展してきた増上寺の本堂地下1階に併設された美術館で、徳川家康公没後400年にあたる平成27年4月に開設されました。

増上寺宝物展示室の目玉となるのは、戦争で焼失してしまったとされている国宝「台徳院殿霊廟模型」を、イギリス王室所蔵のもと長期貸与にて展示されており、その細部まで精密に作られた模型は美しく感動的です。

現在展示されている「台徳院殿霊廟模型」は東京芸術大学によって制作され、1910年にイギリスにて開催された「日英博覧会」に出展さしていたものを、博覧会終了後にイギリス王室へ贈与されました。

その後、大切に保管されていましたがイギリス王室はこの立派な模型を、祖国日本で一般公開することを強く望んでいたため、増上寺での展示が実現したのです。

開館時間:午前10時~午後4時
休館日:火曜日 ※火曜日が祝日の場合は開館
入場料:一般700円 ※徳川将軍家墓所拝観共通券1,000円

光摂殿天井絵

増上寺に平成12年に講堂、道場として建設された「光摂殿」の3階に位置する大広間の天井に美しく広がる「光摂殿天井絵」は、現代を代表する120人もの日本画家たちの手によって描かれた、日本の四季を感じられる草花のイメージした作品が使用されています。

日本各地に数ある天井絵の中でも、これほどたくさんの日本画家の作品を一度に目にすることは出来ないため、大変貴重な展示と言えるでしょう。

増上寺の年中行事

増上寺では一年間を通して、昔ながらの歴史ある行事から、一般の人でも気軽に参加しやすい行事などを含め様々な催しが行われています。

観光ついでに参加してみたい、主な年間行事をご紹介していきます。

日曜大殿説教

毎週日曜日、朝の9時から行われている「日曜大殿説教」は、大殿にて行われる1時間のお説教です。

毎週異なるテーマを元に、各地の浄土宗の和尚さんよる様々なお話を聞くことができます。

宗教に関係なく、一般の人も自由に参加することができるので、気軽に訪れてみてください。

初詣

増上寺の「初詣」は毎年約5万人が参拝しに訪れるほどの、初詣人気スポットです。

通常増上寺の初詣では、本堂は17:30頃閉められますので夜中の参拝はできませんが、大晦日から元日にかけてであれば深夜も開いているので参拝することが出来ます。

数は多くはありませんが、増上寺の初詣期間は境内に露店が出店されます。

節分追儺式

東都の四季を彩る年中行事の名物としても有名な「節分追儺式」

毎年様々な有名芸能人が参加することから、テレビなどでも見聞きしたことがある方も多いのではないでしょうか。

その他にも、特設舞台上では、餅つきや鬼問答などの催しをが行われます。

地蔵尊盆踊り

増上寺で、毎年7月下旬に行われている盆踊り大会「地蔵尊盆踊り」

夏の風物詩である「盆踊り」は、お盆の期間に先祖の精霊が帰ってくるためおもてなしをし、供養するために行われた踊りにはじまったとされています。

大人から子どもまで、多くの幅広い世代が一緒に参加することができるイベントです。

みなと区民祭り

毎年10月初旬に、「増上寺」をはじめとした「区立芝公園」や「港区役所」など、様々なエリアに分かれて港区全体で行われる一大イベント「みなと区民祭り」

増上寺の大殿前に設置される特設ステージでは、太鼓や氷の彫刻、ダンス、雅楽などさまざまな演目を楽しむことが出来ます。

その他にも、華道、茶道、絵画等の作品の展示や、企業・官公庁による無料相談といったお役立ち情報が集まっています。

除夜鐘

東京都の中でも初詣スポットとして、人気の高い増上寺では、元日の午前0時、御法主台下がお撞きになる1番鐘より順に、4人1組となった一般の人々にって108つの鐘を鳴らして心身清浄をお祈りすることが出来ます。

東京都内で除夜の鐘をつけるところは殆ど無いので、他では味わえない特別な体験をすることが出来ると大人気のイベントです。

人数に限りがあるうえに、事前に参加申し込みが必要なので訪れる際は注意が必要です。

12月1日午前9時より会館2階寺務所にて取扱開始。
冥加料:2,000円(記念品付)
※数に限りがあります。予めご了承下さい。

増上寺まとめ

日本に訪れる外国人観光客は年々増え続けています。そんな外国人の多くが日本を訪れる理由として挙げられるのが「日本の文化」です。

増上寺では「徳川家康」と縁があることから、古くから多くの人々に支持され続けました。

日本の古き良き「文化」と深い「歴史」を同時に知り、触れる事が出来ることから、増上寺は観光スポットとして急上昇しています。

観光名所としてだけではなく、地元民にも寄り添ったイベントや行事を行うことより身近であり続ける存在であることが分かりました。