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京都に行くなら外せない!京都三十三間堂の歴史と魅力

「三十三間堂」と言えば、見所の多い京都でも有数の観光名所ですので、大抵の日本人は「長いお堂」「仏像がたくさん並んでいる」といったキーワードを思い浮かべることができると思います。

修学旅行や京都旅行などで実際に訪れたことがある方、写真などで見たことがある方は、「なぜこんなに長いお堂なの?」「なぜこんなに仏像が並んでいるの?」「仏像ってどこをみればいいの?」とふと疑問に思ったりしませんでしたか?

そんな素朴な疑問にお応えすべく、三十三間堂を訪れる上で欠かせない、その成り立ちと仏像の魅力をご紹介します!

そもそも「三十三間堂」って?

1164年、後白河法皇の勅願により、法皇が住んでいた法住寺殿の一角に平清盛が私財を投じて建てたのが三十三間堂です。

「三十三間堂」とは通称で、正式名称は蓮華王院と言います。1249年に火災でほとんどが焼けてしまいましたが、1266年に後嵯峨上皇により建て直されたのが現在の三十三間堂で、国宝に指定されています。

「三十三間堂」の由来

「三十三間堂」とは、本堂の内陣の柱間(はしらま)が33あることから名付けられました。この「33」という数は、観音様が33の姿に変身して生きものを救ってくださる、という逸話に由来するものです。

南北に長いお堂

全長は約120メートル、お堂としては異例の長さを誇り、日本一長い木造建築がこの三十三間堂です。なぜこんなに長くなったのかと言いますと、答えは単純に安置する仏像の数が膨大だったからです。

よく知られている通り、三十三間堂には1001体の観音像が安置されています。この仏像を全て並べるために、長いお堂となっているのです。

圧巻!一千一体の千手観音菩薩

三十三間堂と言えば、やはり長いお堂にずらりと並んだ観音像です!

中央には高さ3メートルを超す国宝の千手観音坐像、その左右を重要文化財の千体千手観音立像が500体ずつ整然と並んでいます。これらの観音像の内124体が創建当時のもので、残りは主に鎌倉時代に作られました。

なぜこんなにたくさんの千手観音像を並べたのか?

三十三間堂が建立された時代には、「祀る仏像の数が多ければそれだけ徳を積むことができる」という多仏信仰が盛んに行われました。現在は残っていませんが、後白河上皇の父鳥羽上皇も千体観音堂を作っていました。

後白河法皇は千手観音を特別厚く信仰していたことでも知られており、そうした熱意が1001体の千手観音像に表れているのでしょう。

ここは見て欲しい!千手観音像のポイント

「観音像の何を見たらいいのかわからない」という仏像観賞初心者さんに、「ここは見て欲しい!」というポイントを2つご紹介します♪

①人々を救う手

千手観音の手は全ての人々をもれなく救う、という働きの象徴です。実際に千本の手がある仏像はほとんどなく、通常は42手で合掌している手を除く40手が一つ25の救いの働きを表し、25×40で千手になります。中央の千手観音坐像はこの形になっています。

よくよくこの手をみてみると、何かを持っているのがわかります。これらは「持持(じもつ)」といい、観音の大きな力を表しています。

ひとつひとつ意味があり、例えば向かって右側に髑髏を持った手があるのですが、これは頭痛を除く働きをします。何を表しているのか考えながら鑑賞してみるのも面白いですよ。

②1つ1つ違いがある千体千手観音立像

千体千手観音立像は実は1つとして同じものはありません。作られた時代や仏師が異なるのもそうですが、同じ仏師が作ったものでも、手仕事ですので微妙に違いがあり個性があります。まずはじっくり隣同士の仏像を見比べてみましょう。違いがわかると面白いものです。

会いたい人の顔に似た像が必ずある、と言い伝えられているそうなので、ぜひじっくりと探してみてください。

千手観音に従う神様たち

三十三間堂に安置されているのは、千手観音像だけではありません。千手観音の眷属、二十八部衆像と風神・雷神像、合わせて30体の個性豊かな仏像が千手観音像の前に並んでおり、全て国宝となっています。

二十八部衆、風神・雷神は観音様を信仰する人々を守る働きをする神様たちです。

個性豊かな二十八部衆像

千手観音の眷属として、様々なお寺に二十八部衆像は安置されていますが、彫像で28体全て揃っているのは、非常に珍しいです。

1つ1つじっくり見ていくと、甲冑に身を包んだ凛々しいもの、雄々しい力士、おじいさんのような仙人や、優しい顔のものなど、バラエティに富んでいて見ていて飽きることがありません。

有名なものでは、鳥の頭に翼を持った笛を吹く鳥人迦楼羅王(かるらおう)像があります。お好みの仏像を探してみることをおすすめします!

風神・雷神像

二十八部衆とともに千手観音の眷属として、安置されています。風神はその名の通り風を吹かせる神様、雷神は雨を降らせる神様で、2神セットで水不足で困った時に人々を救うとされています。

両像とも筋骨逞しく、躍動感にあふれています。爪や牙をむいていますが、ぎょろっとした目に愛嬌があり、観音像、二十八部衆像とはまた違った魅力が感じられます。

基本情報

蓮華王院 三十三間堂
住所:〒605-0941 京都市東山区三十三間堂廻町657
電話番号: TEL (075)561-0467
開門時間:8時~17時(11月16日~3月は9時~16時) 年中無休、受付終了は30分前
アクセス:JR京都駅より市バス100・206・208系統10分、バス停「博物館三十三間堂前」下車スグ、または、京阪七条駅より徒歩7分
拝観料:一般600円・高校中学400円・子供300円(25名様以上は団体割引)

京都三十三間堂の歴史と魅力は奥深い!

いかがでいたでしょうか。知れば知るほど奥深く、その魅力にはまってしまう三十三間堂とそこに存在する仏像たち。ぜひその目で確かめてみてください。

きっと新たな魅力を発見できることでしょう。