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新しい美と出会う「サントリー美術館」の魅力と楽しみ方

サントリー美術館は、飲料メーカー・サントリーの社長が初代館長を務めた美術館です。国宝や重要文化財を含む約3000点の美術品をコレクションしている美術館ながら常設展は行っておらず、定期的に展示内容の異なる企画展を行っています。いつ行っても目当ての物が見られるわけではないというのが不便と感じる方もいるかもしれませんが、いつ訪れても目新しい物が見られるというメリットもあるんですよ。

今回はそんなサントリー美術館の魅力や楽しみ方、基本情報などを紹介していきますので、以前に訪れたことがある方はもちろん、まだ1度も訪れたことがない方はぜひ最後まで記事を読んでいただき、足を運んでみてくださいね。

サントリー美術館の基本情報と魅力

まずはサントリー美術館の基本情報を紹介していきます。どんな美術館なのか、どんな物をコレクションしているのか、アクセス方法はどうすればいいのかなどをまとめましたので、サントリー美術館を訪れようと思っている方はこちらを参考にしてくださいね。

サントリー美術館の歴史

東京ミッドタウンの3、4階にある「サントリー美術館」。サントリー美術館は1961年に丸の内に高松宮宣仁親王殿下によるテープカットで開館し、1975年に赤坂見附に移転、2007年に現在地に移転してきました。近年ではあまり行われていませんが過去には館外展や海外展も行い、多くの方にコレクションを披露してきた美術館です。

“美を結ぶ。美をひらく。”をサントリー美術館のミュージアムメッセージとし、古きものと新しきものを結び、中世や近世、近代といった時代を結び、国や民族、文化を超えた美を結ぶ、自由に結ぶことで人と美に新しい関係をひらいていくことを理念としています。

サントリー美術館が保存する美術品・国宝

サントリー美術館は”生活の中の美”を基本テーマとした作品を収集・展示している美術館です。そのテーマをもとに収集された作品は、絵画や陶磁、漆工、染織、ガラスに至るまで幅広いラインナップとなっています。アイテム数は約3000点で、そのうち国宝が1点、重要文化財が15点、重要美術品が21点。

たくさんのコレクションを収蔵していますが、今もまだテーマに則った作品を収集しているので、以前には見ることができなかった美術品がお披露目されるかもしれません。今後も日本美術を中心に発展、普及に向けた活動をしていくそうです。

サントリー美術館は常設展示ではなく「企画展」がメイン

美術館の展示というと、美術館が収蔵するコレクションをいつも決まった場所に展示している常設展と、期間限定で展示が異なる企画・特別展といった展示方法が思い浮かぶと思いますが、サントリー美術館では常設展は行っていません。

サントリー美術館は企画展をメインとしている美術館で、2~3か月周期にさまざまな企画展を行っています。企画展の内容によって展示品がガラリと変わるので、2度3度と足を運んでみたくなる魅力が満載です。

また、企画展によって体験できるプログラムも変わってくるので、興味がある方はそちらも覗いていってみてくださいね。公式HPに現在開催中の展覧会、今後開催する予定の展覧会情報が掲載されていますので、サントリー美術館を訪れようとお考えの方は1度チェックしてみてくださいね。

サントリー美術館のアクセス・駐車場情報

【電車をご利用の場合】

都営地下鉄大江戸線・六本木駅8番出口から東京ミッドタウン直結
東京メトロ日比谷線・六本木駅から地下通路で東京ミッドタウン直結
東京メトロ千代田線・乃木坂駅3番出口から徒歩約3分

【バスをご利用の場合】

都営バス(渋谷発)都01「六本木駅前」下車後徒歩約2分
ちぃばす(赤坂ルート/田町ルート)「六本木七丁目」、「檜町公園」下車後徒歩約1分

【お車を利用の場合】

サントリー美術館には専用駐車場がありませんが、東京ミッドタウンの駐車場を利用することができます。

ただし、サントリー美術館の入館料やカフェやショップの利用は、東京ミッドタウンのポイント、駐車料金のサービス対象外となっていますのでご注意ください。

【10:00~11:00までの入館方法】

サントリー美術館は10時開館ですが、東京ミッドタウン内の店舗の開店時間は11:00からとなるので入館できる入口が制限されています。

10:00~11:00までの間は1階のGALLERIA (ガレリア)入口から入館できるようになっているのでそちらから入館するようにしてください。

サントリー美術館の料金・申込方法・お得なクーポン情報

【サントリー美術館の入館料金】

サントリー美術館の入館料金は各展覧会によって異なりますが、中学生以下は無料となっています。料金区分は一般と高校生・大学生となっており、高校生・大学生は一般料金より300円ほど低く設定されています。また、障碍者手帳をお持ちの方は提示をすることで、本人と介護者の方が無料です。

【申し込み方法】

サントリー美術館の入館チケットの申し込みにはいくつか方法があります。どの購入方法でも料金に変動はありません。期間は限定されますが、前売り券を購入することで通常料金より200円OFFとなります。

  • サントリー美術館公式オンラインチケット
  • サントリー美術館受付
  • チケットぴあ、ローソンチケット、セブンチケット、イープラス

【お得なクーポン情報】

サントリー美術館には入館料金が100円OFFとなるお得なクーポンがあります。いずれも他の割引券との併用はできないのでご注意ください。

  • ウェブサイト限定割引券提示
  • スマートフォンサイトの割引券画面提示
  • あとろ割:国立新美術館、森美術館の企画展チケット提示
  • 20名以上の団体割引(電話予約の必要あり)

サントリー美術館の見どころ

ここまではサントリー美術館の基本情報をご紹介してきましたが、ここからは美術館内の施設についてご紹介!いったいどんな施設が入っていて、何ができるのか気になりますね。サントリー美術館を訪れる前にしっかり予習しておきましょう。

隈研吾が設計した美術館の建物

美術館の建物を設計したのは、世界的にも注目されている日本人建築家の隈研吾氏。木材や和紙などを巧みに使用し、和をイメージした建築物が特徴的な建築家です。現在までに多くの建物を手掛けており、数々の賞を受賞している人物でもあります。

サントリー美術館では”都市の居間”を目指した設計となっており、外観は白滋のルーバー、館内は木材と和紙を使用し、和のぬくもりと柔らかさを表現。館内の床材にはウイスキーの樽材を再利用した場所もあり、ウイスキーメーカーとして有名なサントリーらしさを感じられる工夫もなされています。

展示室は3階と4階にあり、隣り合う展示室の間は可動壁となっているので、開け閉めすることで多目的に使用できたり、大きくとられた窓のガラス面には2対の格子を移動して調光できる無双格子を設置し、展覧会に合わせた明るさを演出出来たりと、随所にちりばめられた工夫が来館者を飽きさせません。

美術館は館が所有するコレクションを観覧する場ではありますが、サントリー美術館を訪れるのならコレクションだけでなく建築美にも注目して見てください。きっと今までとは違う美術観覧ができるはずですよ。

点茶席を楽しめる「玄鳥庵」

サントリー美術館にはお抹茶と季節の和菓子がいただける茶室「玄鳥庵」があります。玄鳥庵はサントリー美術館が丸の内に開館した時からあり、赤坂見附、六本木と受け継がれてきている茶室です。美術館同様、隈研吾氏が設計に携わっており、立礼席の意匠を改め、八畳の広間を増設したり、立礼席の窓には中敷居を入れて上部は障子、下部は吹き抜けにするなどモダンな装いを演出しています。

障子を開けて外に目を向ければ、東京ミッドタウンの高層ビルを眺められるので静かで落ち着いた雰囲気の中で都市を感じることが可能です。

玄鳥庵の利用方法

玄鳥庵の利用方法は2通りあります。1つは展覧会開催中の指定の木曜日(月2~4回ほど)に行われる”点茶席”、もう1つは貸し出し利用です。

【点茶席】
営業時間:展覧会開催中の指定木曜日 11:30~17:30(入室は17:00まで)
(*13;00、14:00、15:00にはお点前あり、お菓子がなくなり次第終了)
料金:1000円(別途要入館料)
(*1日限定50名、3才以下のお子様は入室不可)
【茶室貸し出し】
貸し出し日:展覧会開催中の金・土・日・月曜日(休館日や展示替期間、各種イベント開催中は貸し出し不可)
時間:10:00~16:00
料金:100000円
対象施設:小間、八帖席、立礼席、水屋、テラス
利用人数:50名まで

茶室貸し出しを希望の方は問い合わせの上、使用規約や申込書の記入が必要となります。

JAPANモダンなアイテムを買える「ショップ」

サントリー美術館には、館が所有するコレクションをモチーフとしたオリジナルアイテムや、生活に花を添えるセレクトアイテムを販売するミュージアムショップがあります。手ぬぐいや扇子など日常生活に取り入れやすいアイテムから、10寸丸盆や丁寧に木箱に入れられた陶器類などさまざまなアイテムを豊富に取り揃えているので、美術鑑賞を楽しんだ後にぜひ立ち寄っていきましょう。

こちらで気になる商品を購入して生活に取り込めば、今までよりももっと潤いのある生活を体感できるかもしれませんね。

和の甘味を楽しめるカフェ

サントリー美術館には石川・金沢の老舗「加賀麩 不室屋」がプロデュースするカフェがあります。加賀麩 不室屋は慶応元年創業、150年以上の歴史がある麩を扱うお店で、数量限定のふやき御汁弁当や甘味がいただけます。

一般的には料理に使われることの多い麩が現代的にアレンジされ、甘味にまで使われているなんて驚きですよね。味はもちろんのこと、色鮮やかな麩を使用した料理や甘味は見た目でも楽しめると人気でがあります。展覧会限定メニューなども用意しており、いつもとは違うメニューがラインナップされていることもあるかもしれません。

美術館で美術品の観覧を楽しんだら、今度はこちらで目や舌を満たしていきましょう。

展示会について深く理解できるようになる「トークイベント」

サントリー美術館では、開催中の展覧会に合わせたイベントも行っています。ただ美術品を見ているだけでは分からないことも、解説をしてもらうことで分かるようになったり、より深く美術品の知識を学べるたりできるので、気になる展示会に関するイベントが行われている時は参加するのがおすすめです。

展覧会の記念講演や特別講演、スライドを使ったレクチャーなどイベントごとに異なるプログラムを用意しているので、お子様から大人まで楽しんで学ぶことができます。

実際にアートを体験する「体験プログラム」

美術品を観覧する、美術品に関するお話を聞く以外にも楽しみ方はあります。サントリー美術館では毎日行われているわけではありませんが、実際にアートを体験できるプログラムも用意されているんです。

過去に行ってきた体験プログラムとして、ミニ掛け軸の製作や扉絵作り、焼き物を桐箱に収める作法などの体験を行ってきており、知識を深めながらその体験ができるということでとても人気があります。インターネットの普及により、さまざまな情報を得ることは簡単にできますが、その情報をもとに実践・体験できることは意外と多くないので、こちらの美術館で体験していかれてはいかがでしょうか?

サントリー美術館
住所:東京都港区赤坂9-7-4東京ミッドタウンガレリア3階
営業時間:10:00~18:00(金・土は20:00まで開館)
電話番号:03-3479-8600

まとめ

東京ミッドタウン内にあるサントリー美術館について紹介しましたが、いかがでしたか?美術館といっても常設展があるわけではなく、2~3か月周期で展示内容が異なるので、何回訪れても飽きることなく観覧することができます。ショップやカフェで一休みしたり、体験プログラムなどの各種イベントで美術品に対する知識を深めたり、それぞれのスタイルでサントリー美術館を楽しんでいってください。

また、美術館の展示だけでなく、隈研吾氏による外観や内観のつくりも見どころの1つになっているので、そちらもしっかりと見ていきましょう。