多くの歴史的遺産や文化が詰まった京都は、日本国内のみならず世界中からの観光客が訪れる人気の観光スポットです。
京都へのアクセス方法は様々ですが、ほとんどの海外から観光客の方は関西空港を利用します。京都から離れた空港なので、はじめて日本を訪れる方の中には関西空港から京都までの移動を不安に思う方もいるのではないでしょうか。
ここでは関西空港から京都までのアクセス方法をご紹介します。所要時間、運賃等を考慮して現実的な方法を8つピックアップしました。それぞれの料金や所要時間もお伝えしますので、ご自身にとって一番最適なアクセス方法が見つかることでしょう。
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関西空港から京都まで楽な移動手段の選び方
大きな荷物を抱えて移動する場合、移動手段は「疲れない」、「楽」な方法を選ぶに越したことはありません。
「楽」な移動手段のポイントとしては、
- 乗り換えがない
- 座席に座ることができる
が必須事項です。
人混みの中で電車を乗り換えたり乗り物の中で長い時間立ちっぱなしの状態では、京都に着く前にすでに疲れてしまいますよね。せっかくの京都観光を楽しむためにも極力疲れない移動手段を選びましょう。
関西空港から京都までの距離
関西空港から京都までは約100kmの距離があります。世界の主要な空港から都市までの距離と比較すると、かなり長距離ということが分かります。
ロンドン⇔ヒースロー国際空港…約24km
ニューヨーク⇔ジョン・F・ケネディ国際空港…約24km
パリ⇔シャルル・ド・ゴール国際空港…約31km
東京から遠いとされている成田国際空港でもその距離は約70kmです。旅行慣れしていても、はじめての日本へ訪れる場合は移動時間が長く感じるでしょう。
しかし、空港から適切な移動手段を選ぶことで、少しでも移動時間を楽なものにすることができます。
関西空港から京都への各アクセスの利用方法・所要時間・料金
それでは、各アクセス方法にかかる所要時間や運賃を比較してみましょう。
リムジンバス(大阪空港交通) 約1時間30分 2,550円
リムジンバス(関西空港交通) 約1時間30分 2,550円
リムジンバス(京阪バス) 約1時間30分 2,550円
南海・地下鉄・阪急乗り継ぎ 約2時間 1,600円 乗り換え2回
JR在来線:大阪駅経由 約1時間40分~ 1880円 乗り換え1回
JR在来線・地下鉄・南海乗り継ぎ 約1時間25分 1,710円 乗り換え2回
乗り捨てレンタカー 約1時間20分 約5,940円~
空港送迎タクシー 約1時間20分 14,900
乗り合いタクシー 未定 4,200円
JR西日本関空特急はるか
JR西日本が運営する関空特急はるかは、所要時間1時間15分の最短のアクセス方法です。
料金の内訳は以下の通りです。
指定席は 4,910円(乗車券1,830円+特急券1,250円)
※自由席のほうが運賃は安いですが、混雑時は座席に座れない可能性はあります。
特急はるかは約30分に1本運行しています。機内ではWifiが利用できるので、観光の調べものをするためにとても便利です。トイレ付で揺れも少ないので乗り物酔いしやすい人にとっては快適でしょう。
車内で食事もできるので、日本名物の駅弁を楽しめるのも素敵です。
【メリット】
- 所要時間がいちばん短い
- 乗り換えなし
- Wifi、トイレ付なので快適
- 車内で食事可
【デメリット】
- 運賃が高い
- 自由席では座席に座れない可能性がある
購入方法:JR西日本みどりの窓口、みどりの券売機で購入可能。
http://kanku.mi-ktt.ne.jp/
リムジンバス
リムジンハスは、大阪空港交通、関西空港交通、京阪バスの3社ありますが、いずれも所要時間1時間30分、運賃2,550円です。
リムジンバスは、市内で観光バスのように大型なので社内は広々としています。運行間隔も関空特急はるかと同様30分に1本です。バス亭は空港の到着口のすぐそばにある為、JRや南海電鉄の駅と比べても歩く距離が少なくおすすめです。
また、京都市内には降車場所が数か所あるため、京都駅ではなく他に目的地が決まっている場合にも便利でしょう。
【降車場所】
京都市役所前/三条京阪/出町柳駅前
【メリット】
- 乗り換えなし
- 必ず座ることができる
- 空港到着出口から近いので楽
- 降車場所を選べる
- 1人2個まで荷物を預けられる
【デメリット】
- 道路が混雑している場合、到着が遅れる可能性あり
購入場所:空港到着口出てすぐのカウンターで各社購入可。
JR在来線:大阪駅経由
JRの在来線を使い、極力乗り継ぎ回数を減らしたルートが、この大阪経由のルートです。
【具体的なルート】
大阪駅⇒京都駅まではJR新快速利用。
大阪で1度乗り継ぎがありますが、同じJR内なので改札を出る必要がなく比較的スムーズに乗り継ぐことができます。
運賃も1,880円なので、節約したい方にはおすすめです。ただし、大阪駅での乗り継ぎ時間次第で所要時間が前後します。大阪から京都間は車内が込み合うので大きな荷物がある場合は少し大変でしょう。
【メリット】
- 運賃が安い
- JR間の乗り継ぎなので比較的楽
【デメリット】
- 大阪⇔京都間は座れない可能性が高い
南海・地下鉄・阪急乗り継ぎ
この乗り継ぎ方法は、運賃が1,600円と安い代わりに2度の乗り継ぎがあります。体力に自身がない方は避けた方がよいでしょう。所要時間も2時間と長いので、「時間はかかっても節約したい」という方におすすめです。
【具体的なルート】
天下茶屋駅⇒天神橋筋六丁目駅(大阪メトロ)
天神橋筋六丁目駅⇒京都河原町駅(阪急電鉄)
【メリット】
- 一番安い運賃で京都まで行ける
- 京都アクセスきっぷを購入することで更に安くなる
【デメリット】
- 乗り継ぎが2回ある
- 座席に座れない可能性が高い
- 時間がかかる
※このルートを利用する場合、下記に記載する「京都アクセスきっぷ」又は「Peach・京都観光きっぷ」を購入するとお得です。
南海・地下鉄・JR在来線乗り継ぎ
こちらのアクセス方法は難波駅か西梅田駅で途中下車したい場合におすすめです。乗り換えは阪急利用時と同様2回あるので、時間と体力に余裕がある場合利用すると良いでしょう。運賃は2番目に安い1,710円です。
【具体的なルート】
南海難波⇒西梅田(大阪メトロ)
西梅田⇒京都(JR京都線)
【メリット】
- 運賃が2番目に安い
- 難波と西梅田に寄りたい場合は便利
【デメリット】
- 乗り継ぎが2回ある
- 座席に座れない可能性が高い
- 時間がかかる
乗り捨てレンタカー
車の運転に自信がある人はレンタカーに挑戦してみるのも面白いでしょう。レンタカーのメリットは、途中好きな場所に寄り道できることです。
乗り捨て料金は発生しますが、関西空港で借りて京都市内で返車可能です。鉄道やリムジンバスと比較すると高い料金設定ですが、軽自動車の場合は約5,940円からなので人数が多いほど元を取ることができるでしょう。
関西空港から京都まで1時間~1時間30分以内で到着したい場合、高速道路を使うことになります。その場合3,000円~5,000円の高速道路料金が発生するので気を付けましょう。
【メリット】
- 人数が多ければお得になる場合もある
- 途中で寄り道ができる
- 荷物の心配がいらない
【デメリット】
- 高速道路を使う場合は、料金が発生する
- 渋滞に巻き込まれる可能性がある
- 運転に慣れない場合は少し大変
レンタカー比較サイト:https://skyticket.jp/rentacar/
高速料金計算サイト:http://kosoku.jp/
タクシー
MK空港送迎タクシー
関西空港から京都市内まで空港送迎タクシーで移動する場合、1台あたり(4人乗りの場合)14,900円の運賃になります。
これまでのアクセス方法の中で一番高い運賃ですが、「移動中は荷物の心配をしたくない」、「移動中は休みたい」、「直接京都市内の目的地まで行きたい」という人にはおすすめです。
運賃は定額なので、混雑を回避するためにルート変更をしても追加運賃は取られません。
【メリット】
- 移動中は休むことができる
- 目的地まで直接行くことができる
【デメリット】
- 運賃が高い
- 道路の混雑状況次第で時間がかかる場合がある
MK空港送迎タクシー公式サイト:http://www.mk-group.co.jp/kyoto/airport.html
京都スカイゲイトシャトル
「タクシーは楽だけど、運賃が高すぎる」という方には、乗り合いタクシーがおすすめです。空港送迎タクシーと同じ会社「MK株式会社」が運営する「京都スカイゲイトシャトル」なら、片道4,200円で空港から京都へ行くことができます。
荷物1個に就き1,000円の追加料金が必要ですが、空港送迎タクシーと比べてはるかに移動費が安くなります。
乗客全員の降車場所をそれぞれ周るため、空港送迎タクシーよりは所要時間が長くなってしまいますが、時間を気にしないのであればおすすめのアクセス方法です。
【メリット】
- 空港送迎タクシーよりも運賃がかなり安い
- 希望の目的地まで送ってもらえる
- 移動中休むことができる
【デメリット】
- 乗り合いなので空港送迎タクシーと比べて気を使う
- 他の乗客の降車場所によって、所要時間が長くなる可能性がある
- 荷物を乗せるために追加料金が必要
MKスカイゲイトシャトル公式サイト:https://shuttle.mk-group.co.jp/kyoto/
関西空港から京都への移動がお得になる割引チケット
京都アクセスきっぷ
上記でご案内した「南海・地下鉄・阪急乗り継ぎ」のルートを利用する場合のお得な割引切符です。京都アクセス切符を利用することで、運賃が1,600円から1,230円へと割引になります。
阪急電鉄の天神橋筋六丁目駅⇒京都河原町駅の区間は自由に降車できるので、途中の駅に用事がある人にもおすすめです。
関西空港から京都行のチケットは、空港の南海電鉄の窓口で購入可能です。
http://www.nankai.co.jp/traffic/otoku/kyoto_access
Peach・京都観光きっぷ
航空会社はPeachエアーを利用することで、お得な割引チケット「Peach・京都観光きっぷ」を購入することができます。
「南海・地下鉄・阪急乗り継ぎ」ルートを利用する場合、たったの1,500円で移動することができます。更に京都のフリー区間では乗り降りが自由にできるので、到着日から京都市内を数か所周りたい人にはおすすめです。
Peachエアーの機内で購入可能です。
Peach公式サイト:https://www.flypeach.com/pc/jp/lm/ai/inflights/inflight_ticket
青春18きっぷ
青春18きっぷを使って、JR在来線・大阪経由で京都まで行く方法もあります。
【青春18きっぷとは】
1日JRの在来線を自由に乗り降りできる乗車券が5回分(5日分)ついたフリーパスです。1人で5日分使うことも、5人グループで1日使うこともできます。
値段は11,850円なので1日あたり2,370円。もし1日にJRを何度も乗り降りして上記の運賃を上回る、且つ滞在中に合計5日(あるいは5人分)JRを利用するようであれば、関西空港で青春18きっぷを購入したほうがお得でしょう。
関西空港から京都までの移動で「JR在来線:大阪駅経由」のルートを利用する時に使えます。新幹線は対象外等の規定があるので、購入前に確認しておきましょう。
購入方法:JR西日本みどりの窓口、みどりの券売機で購入可能
青春18きっぷ公式サイト:https://www.westjr.co.jp/press/article/2017/02/page_9902.html
海外からの観光客の方がアクセスする際のポイント
なるべく乗り換えが少ない移動手段を選ぶ
海外から来られた方々にとって、日本の交通機関は複雑に感じるかもしれません。特に大阪から京都間は人も多く、大きな荷物を持った状態での電車での乗り継ぎは難易度が高いでしょう。まだ日本の交通機関に慣れない場合は、以下のアクセス方法がおすすめです。
京都市内の目的地が既に決まっている⇒リムジンバス
とにかく楽に移動したい⇒空港送迎タクシー又は乗り合いタクシー
それぞれのアクセス方法にメリットとデメリットがあるので、ご自身の希望に合わせて選びましょう。
到着日のプランによって使い分ける
京都到着日、最初に観光・訪れる場所やプラン等をあらかじめ決めておくと良いでしょう。例えば、四条烏丸にあるホテルに荷物を預けたい場合、京都駅で降車しなければならない関空特急はるかを使うよりは、四条烏丸に停車するリムジンバスを使った方が楽です。
或いは、直接京都に行かずに大阪観光を考えている方は鉄道の利用が便利でしょう。荷物が少ない場合は電車での移動も様々な発見があって楽しいです。
交通費を節約する場合はお得な割引チケットを購入しよう
移動時間が長くてもなるべく交通費を安く抑えるために、在来線の利用を選ぶ方もいるのではないでしょうか。
1日に何度も鉄道を乗り降りしたり、京都市内の私鉄を使って観光スポットを周る場合、「Peach・京都観光きっぷ」等の割引チケットを賢く利用しましょう。交通費を節約して観光費に充てたい方におすすめです。
まとめ
関西空港から京都市内までのアクセス方法とお得な割引チケットを紹介させて頂きました。はじめて関西空港から京都を訪れる人も、なるべく移動費を節約したい人も、ご自身に合ったアクセス方法が見つかったのではないでしょうか。
あらかじめ移動方法を決めておけば、到着日に関西空港内で向かうべき場所が分かるので移動もスムーズになるでしょう。